ニューヨーク市長室と教育局は2026年9月、児童生徒を対象とする生成AIの新たな方針を発表しました。市の発表は、学生向けAI利用の制限と、上級学年での限定的な試行を含む計画を説明しています。本稿では確認できた市の発表を紹介し、日本の学校で検討できる運用上の論点を協会の分析として分けます。
発表で示された方針
市の発表では、学生向けの生成AIソフトウェアを停止する方針が示されています。以前の記事にあった「約40のAIツール」「8年生以下を一律に1年間停止」という記述は、公式発表で確認できる表現と合わないため削除しました。高校での利用も全面解禁ではなく、批判的思考に関する年2回のモジュールと限定的な試行として説明されています。障害のある生徒、多言語学習者、職業教育などには例外措置が示されています。
何を比較すべきか
この方針を単純な禁止・解禁の二択として読むと、学年、学習目的、支援ニーズごとの違いを見落とします。市の計画は今後の実施状況を含めて追う必要があり、発表時点の方針を実施済みの成果として扱うことはできません。
教育への示唆
日本の学校でも、児童生徒の利用、教員の校務利用、特別な支援が必要な場合を分け、課題の目的に応じてルールを設計することが考えられます。発達段階だけで一律に決めず、利用する場面、代替手段、個人情報の保護、学習成果の評価をセットで検討する必要があります。
先生へのポイント
- 児童生徒向けと教職員向けのルールを分ける。
- 許可する利用目的と、出力を確かめる方法を明示する。
- 支援ニーズや職業教育など、例外が必要な場面を想定する。
まとめ
ニューヨーク市の発表は学生向け生成AIの扱いを見直す計画を示しています。対象や例外、試行の実施状況は公式発表に沿って確認し、日本では自校の学習目標と支援体制に合わせた運用設計につなげることが重要です。
出典:
NYC Mayor’s Office, Mayor Mamdani and Chancellor Samuels Put Students First with New AI Policy https://www.nyc.gov/mayors-office/news/2026/09/mayor-mamdani-and-chancellor-samuels-put-students-first-with-nat
Reuters, 2026-09-02 https://www.reuters.com/technology/mamdani-imposes-one-year-ban-ai-most-nyc-students-2026-09-02/




