英紙The Guardianは2026年8月6日、デンマークが後期中等教育で、在宅で書いた課題の口頭説明や試験中の端末利用監督などを導入すると報じました。記事によれば対象は16~19歳で、政府は学校教育全体のAI利用に関する国家戦略も準備しています。
成果物だけでなく、考えた過程を確かめる
報道は政府の計画を次のように伝えています。
> “The government is also preparing a comprehensive national strategy for AI use in all schools and the wider education sector.”
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> 出典:The Guardian, “Danish pupils will have to orally defend essays in attempt to combat AI cheating”
> https://www.theguardian.com/technology/2026/aug/06/students-ai-cheating-schools-denmark
口頭で説明を求める措置は、AI利用の検出だけに頼らず、提出物と学習者本人の理解を結び付けて評価する方法の一つです。ただし、口頭確認を加えれば不正を完全に防げるわけではありません。説明の得意不得意や障害・言語背景が評価に影響しないよう、質問の範囲、時間、代替手段、評価基準を明確にする必要があります。
日本で検討できる評価の組み合わせ
日本の学校が参考にできるのは、特定の監視技術をそのまま導入することより、課題の目的に合わせて評価材料を複数にする考え方です。例えば、完成したレポートに加えて、構想メモ、参照資料、推敲の記録、短い振り返りを確認すれば、学習者がどのように問いを立て、情報を選び、結論に至ったかを把握しやすくなります。必要に応じて短い対話を組み合わせる方法もあります。
一方、学習過程の記録を集めるほど、保存期間や閲覧権限などの管理負担が増します。端末監視やアクセス制限を使う場合も、取得する情報の範囲と目的を事前に説明し、必要性を定期的に見直すことが欠かせません。AI利用の申告を求めるなら、申告した生徒だけが不利にならない評価設計も必要です。
課題ごとに利用範囲を決める
一律の禁止・許可では、課題で育てたい力との関係が見えにくくなります。アイデア出しは認めるが文章作成は認めない、翻訳は使えるが根拠資料は自分で確認する、といったように、用途を課題ごとに指定する方法が考えられます。生徒には「何を使ったか」だけでなく、「何を確かめ、どこを自分で判断したか」を説明してもらうと、AI利用を学習の振り返りにつなげられます。
先生へのポイント
- 完成物だけでなく、下書きや資料選択の理由も評価に使う。
- 口頭確認を行う場合は、質問範囲と評価基準を事前に示す。
- 課題ごとにAI利用可能な作業と不可の作業を明記する。
- 学習記録や端末情報の収集は目的・保存期間・閲覧者を定める。
まとめ
デンマークの報道事例は、AI時代の評価で、提出物に加えて学習者の理解や過程をどう確認するかという論点を示しています。日本では、口頭確認、学習過程の記録、課題別の利用ルールを組み合わせ、学習目標と生徒の多様な状況に合う方法を選ぶことが重要です。
出典:The Guardian, “Danish pupils will have to orally defend essays in attempt to combat AI cheating”
https://www.theguardian.com/technology/2026/aug/06/students-ai-cheating-schools-denmark



